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坐禅の機会

7月24日に小淀西町内会の方々が十数名来山されました。坐禅と法話の一時間半でしたが、驚いたことがありました。

 

はじめに、15分間、兎に角坐っていただきました。ほとんどの方が坐禅は初めてですと言う方でした。その姿を見て、これは大変だなと正直思いました。背中は丸まっていますし、脚も組めないかたが多かったのです。呼吸は緊張のせいか、荒れていました。

その後に坐禅の要点について、特に姿勢の保ち方などをご説明しました。そして、もう一度15分坐っていただいたいのです。

 

しばらくして警策を回しましたが、今度は驚くほど姿勢が正されているのです。呼吸も落ち着いているのです。本当にこの人たちは初めての坐禅なんだろうかと本気で疑いました。その時にも皆さんにお話しましたが、やはり。日本人に流れている坐禅に対するDNAというものがあり、それが日常の喧騒の中で見失われているだけである。ひとたび、それを取り戻すとご自分でも思わずにそのDNAがイキイキと機(はたら)きだすのだと。

 

今回は比較的年配の方が多かったのですが、おそらく、若い人も同じだと思います。月一度の坐禅会でも何回でも本当に初めてなの?と聞くことがあります。

 

坐禅をしないのではなく、坐禅のできる適当な環境が少ないというのが本当のところではないでしょうか。町内会の皆様のお蔭で、また、一つ新しい発見と元気をいただきました。ありがとうございました。